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2007年3月 1日 (木)

Going to a Spa(English version)

「Going to a Spa」


Reading aloud of a Japanese mobile novel

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Going to a Spa




I am in a bubbling Jacuzzi.

I just wanted to forget about him.
I wanted to rest my weary heart.
So I came here to the suburbs.
All I needed was a small bag _ they have towels, a swimsuit _ everything.

I suddenly noticed one day how cold he was to me.
And it hurt me.
I knew about the pretty girl that was always hanging round him.
He chose to spend his time with her.
Not me.
There was nothing I could do.

So I came here, to this spa.
I just wanted to wash away my sorrows.
Everything!
And then suddenly I hear a tune playing; a tune I recognize.
It's a song that he and I always listened to. I know it well.
The music's coming from speakers in the bath.
What is this bath?!

"Why the hell should I listen to this here?"
I ask myself.
The music annoys me.
"I came here to leave all that behind. "

I came here by train.
That's right _ by train! I started to notice that we don't go for drives anymore.
What about her?
I wonder if they've already been driving together.
Probably. She's just the type to ask for everything.
She definitely would've asked him to take her for a ride.

Now I'm jealous again....I mustn't forget how much I hate my own jealousy...
I remember the lyrics to the song _

"Don't leave me, honey."

It's just what I'm thinking.
Tears from my eyes fall into the bubbling water.

I'm here all alone on the weekend.
I know what that means _ that my love is almost over.
But there must be somebody else waiting for me. Surely.
Or maybe not.

Small bubbles cover my body _ my body is shrinking; losing its confidence.
I hear the gurgling sound of the water all around me.
The Little Mermaid turned into bubbles and faded away.
I know it was only a story.

Her prince married a princess, she wept over her lost love, and her body turned to ocean bubbles....
She and I are the same. Here I lie, in bubbles, thinking of him.
Yes, I'm still thinking about him.

He's still bothering me _ maybe I still love him.
What will happen when I shed tears for him? Will he return to me?

My heart has not yet pulled away.
I still love him. I still wait for him.
I will not turn into bubbles, not for a while anyway....I'm not a mermaid yet.




Original text Mica Naitoh
Translation Kaoru katsuyama
Reading Mei-me Watari
Director Ryota Musha


This is reading aloud of a Japanese mobile novel


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<スパに行く。(日本語版)>

 ジャグジーの泡が私を包んでいく。
 哀しかったことを忘れたくて、疲れ切った心を休めたくて、
郊外のこのスパまで、遠出してきた。

 持ってきたのは小さなバッグひとつ。
受付でバスタオル2枚と水着を貸してくれた。

 急に冷たくなったあの人のことを思い出すとつらくなる。
 なんとなく、気がついてはいた。
 彼に近づいてきている、可愛い女の子の存在のこと。
 その女の子と彼がいる時間が増え、私と彼が過ごす時間が減った。
 彼はたったひとりなのだから、もう、どうしようもないことなのだ。

 あきらめよう。
 そう決めて、スパに来た。
何も考えず、ゆっくりお湯に入って、
そしてもう、何もかも、忘れてしまおうと。


 だけどジャグジーに入った途端、耳に懐かしいメロディーが流れてきた。
 彼と二人で聴いたあのバラードが、オルゴールで演奏されている。
 このジャグジーには、スピーカーがついていて、
バスタブの縁に頭を当てると音楽が聞こえるようになっていた。

(なんで、ここまで来て、この曲を聴かなくちゃならないの?)

 悔しくなった。
 せっかくこのもやもやとした感情とさよならしようと思って、
電車に乗って、やって来たのに。
 そう、電車。そういえば、彼と最近ドライブにも行っていない。

 あの女の子は、彼の車に乗ったことがあるのだろうか。
 おねだり上手で可愛い子だったから、
きっとちゃっかり乗せてもらっているんだろうな。
 また、いやなシットが私の中に溜まってくる。
 せっかく流してしまおうと思っているのに……。

 その曲は、いかないで、と歌っていた。
 去っていく恋人を追いかける歌だった。
 まるで私の気持ちみたい。ジャグジーの泡にまぎれて、そっと涙を拭いた。
 ひとりぼっちでスパにやってきた、週末。
 現状は、私の恋が終わりかけていることを充分に語っている。

 次いこ、次。
 あっさりそう笑えない。。。。
 ジャグジーの泡に全身が包まれていく。
 自信をなくして縮こまっていた私の身体のまわりでぷちぷちと泡が鳴る。

 人魚姫は、海の泡となって消えたのだったっけ。
ふと、童話を思い出した。
そうだ、確か王子様がよそのお姫様と結婚してしまい、
失恋した人魚姫は嘆き悲しんで海の泡となったのだ……。

 やだな。このお話も、なんだか他人事とは思えなかった。
 私も、泡に囲まれながら、結局、彼のことを思い出している。
 考えてしまっている、ということは、まだまだ、好きなのだ。
 そのことに気がついて、どうなるというのだろう。

 まだ好き。
 そのことに涙したら、彼の気持ちが戻ってくるのだろうか。
 私の気持ちはまだ、弾けることができない。
 彼が好き。彼を待ってる。
 もうちょっとの間、私の恋心は、
まだ、泡となれずに、あの人を想っているのだろう。






※この小説は、内藤みかのケータイ短編小説「わたしの中のドラマ」の中の1編「スパに行く」を英訳したものです。

原作 内藤みか
朗読 渡芽芽
監督 武者良太


※朗読の一部に、渡芽芽によるオリジナル表現があります。

※「わたしの中のドラマ」は電子出版され、好評発売中です。


※詳しくは内藤みかケータイHPにどうぞ!
 http://micamica.net 
 

※You Tube でも朗読の動画を日本語&英語ともに流しております。


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